【会社設立】
会社とは、会社法に基づいて設立された営利を目的とする社団法人のことをいいます。会社には株式会社、合同会社、合資会社、合名会社の4種類がありますが、その中で最も多く設立されている形態が株式会社です。株式会社は、株主の出資を基に、事業を行うよう考えられた企業形態で、株式会社に出資した株主は有限責任のみ負うことになります。
【会社設立のメリット】
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社会的信用を得られる
個人事業では取引をしてもらえない、取引しにくい企業が多くあります。また、金融機関からの融資を受ける際にも個人事業の方が、審査が厳しくなる傾向があります。
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節税効果がある
会社は個人事業とは税率が異なっており、所得が多くあるほど節税効果が期待できます。また、生命保険や自動車、退職金など会社にすることで経費として認められる費用も多くあります。
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従業員を雇用しやすい
会社には社会保険の加入が義務付けられているため、従業員の立場から考えると、個人事業より安心できるため、会社の方が一般的により広く優秀な人材を選ぶことができます。
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事業承継が円滑にできる
個人事業の場合、事業主が亡くなると全ての事業用財産が相続の対象となり、承継が困難になります。事業用財産を会社名義にしておくことで事業承継をスムーズにすることができます。
【株式会社設立手続きの流れ】
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会社設立の事前準備
会社設立の前に会社名の決定、資本金の用意、本店となる事務所の準備、会社印鑑の準備など様々な準備が必要になります。会社の名前を決定する際には、同じ住所地に同じ名前の会社を登記することはできないため、事前に商号を調査しておく必要があります。印鑑の準備は商号調査を終えた後で行います。
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定款の作成
定款(ていかん)とは組織や運営方法など会社の基礎となるルールを定めたものです。特に事業目的、商号、本店所在地、設立に際して出資される財産の価額又はその最低額、発起人の氏名又は名称及び住所、発行可能株式総数の6つについては「絶対的記載事項」と呼ばれ必ず定める必要があります。
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定款の認証
作成した定款を、公証役場で公証人に法律上適法であるいうことを認証してもらいます。
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資本金の払込み
発起人いずれかの個人名義の銀行口座に資本金を振込みます。振込後、通帳のコピーを使用して、払込証明書を作成します。
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会社設立の登記
登記申請書類を用意して法務局に申請します。登記を申請した日が会社設立日となります。
【入札参加資格申請】
公共事業(工事の請負・物品の製造、販売・業務の受託等)の競争入札に参加するためには、事前に各省庁、都道府県、市区町村等の官公庁に入札参加資格申請を行う必要があります。官公庁はこの申請時に提出された書類を通して、業者が適正に事業を行う能力があるか審査します。この審査を経て、名簿に登録されることにより、入札に参加することが可能となります。
【申請要件】
申請に必要な要件は各官公庁によって独自に定められていますので、事前に確認しておく必要があります。なお、建設工事の入札を希望する場合は、「建設業許可を受けていること」と「希望業種について現在有効な経営事項審査」を受けていることが前提になります。
※詳細は、許認可「経営事項審査・入札参加資格申請」をご確認ください。
【記帳会計】
健全な事業経営を維持していくためには、会社の経営状況を正しく把握することが重要となります、そのためには、会計記帳を適正に行っていく必要があります。しかし、日々の帳簿を正確に付けることは大変な手間がかかります。しかし、そのために担当者を雇用すれば人件費がかかります。そのようなお悩みをお持ちでしたら、行政書士に記帳会計の代行を依頼していただければ、安心して事業経営を行えます。